各部会では詳細な協議を行いにくい課題や緊急性の高い課題の解決のために期間を定めて集中的に協議します。大津市障害者自立支援協議会で今まで立ち上げてきたプロジェクト会議は以下の通りです。
・大津市内で、放課後や休日の子どもたちの過ごす場所がどこも飽和状態。
•希望する日数利用ができない人が多い。(待機状態)
•事業所は依頼を受けきれずに断っている。
•身体介護、移動支援、行動援護、日中一時支援と様々な方法が入り乱れていてやっとつないでいる状態。
上記のような状態が自立支援協議会でたびたび相談員から報告されるため、2009年から2010年にかけて放課後プロジェクトを立ち上げて、問題解決のために検討しました。
・大津市内の施設入所支援事業所に暮らす、重度の知的障害のある人が慢性腎不全となり、週3回の人工透析治療(血液透析)が必要となりました。行動障害を呈する人であり、透析治療中に安静を保つことが難しく、治療の継続には介助者の常時付き添いが必要がありましあ。介助者には、その人の特性の熟知や適切な対応が求められ、現状では、施設入所支援事業所の職員に限られてる状況でした。すぐに地域のヘルパーに支援を引き継げる状態ではなく、施設入所支援事業所では不定期の通院であれば職員が付き添いを行っているが、このように週3回、長時間にわたる常時の付き添いまでは想定されていません。ホームや施設入所事業所において、今後、この方以外にも慢性疾患の方の支援が想定される中で、施設・ホームに住む行動障害を呈する方が人工透析を行う際の課題整理・検討・あらたな方策の創出が緊急に必要ということで重度の知的障害者の医療(透析等)と生活を考えるプロジェクトを2011年から12年にかけて開催しました。ただ、結果として制度化までは結び付きませんでした。
大津市障害者自立支援協議会では誰でも利用できるホームを作るためにどのような支援体制が必要か、プロジェクト会議を立ち上げ2010年から2年間検討を重ねて、サポートセンターの設置の提言書を作成しました。
大津圏域の相談支援体制に関して、委託相談支援事業所の在り方や相談支援事業所及び相談支援専門員の確保等に関して2012年から定期的にプロジェクト会議等を立ち上げて議論を行い、提言書を作成しています。
・入院時意思疎通支援派遣事業をコミュニケーション支援事業の一つとして整備しました。
・提言書を作成して、訪問入浴の回数の増加と生活介護施設等の入浴施設を利用したヘルパーによる入浴支援を推進しました。
・2014年に移動支援プロジェクトを立ち上げて、利用対象者の拡大を提言した結果、65歳以上の身体障碍の方も65歳以前から利用されていた方は継続して利用可能になりました。
・福祉と教育の連携を目標に取り組み、報告書を作成しました。
・介護保険移行に関して大津市のケアマネ協の方々と障害分野の事業所で現状と課題を協議して、移行に関するハンドブックを作成しました。
・株式会社三菱総合研究所が平成30年3月に作成した「相談支援専門員と介護支援専門員との連携のあり方に関する調査研究事業」報告書に大津市の取り組みが掲載されています。興味のある方は下記のPDFをダウンロードしてください。
大津市立やまびこ総合支援センターは知的障害のある児童および成人の方への総合的な支援を行なう公立施設として、2000年4月に開設しました。そのうち3つの事業をびわこ学園が受託して、「知的障害児者地域生活支援センター」(以下センターと略)として運営しています。公立の施設として、びわこ学園が受託している施設として、地域のニーズを踏まえて、今後のどのような支援を提供してくか検討していくことが求められています。そこで、自立支援協議会の中に検討会を設置して、センターに求められる役割に関して検討を行いました。